どんな人でも、いやいや会社に行くよりも、会社にいるのが楽しくてイキイキと働くことができたほうがいい、と思っているに違いない。経営者の立場だったら、すべての社員が当事者意識をもって、仕事に主体的に取り組んでもらいたいと願うだろう。しかし実際は、イキイキと仕事に取り組んでいる社員は少なく、社員のやる気をうまくマネジメントできていない企業も多い。変化と複雑性が増した現在において、時代に合わせたワークスタイルの変革が求められている――。 ここ十数年、多くの企業は効率化に邁進。数値管理を強化し、組織の中の余裕といった遊びの部分を削ぎ落としてきた。特に、結果の数字だけで社員を評価していくタイプの成果主義を導入した企業は、日本企業の強みであった、チームとして協力し合う文化を破壊。「心」と「仕事」が切り離され、職場での働きがいを感じなくなってしまった社員を多く生み出してきたといえる。 高間邦男(株式会社ヒ