ここ数ヶ月の間に「峠」「竜馬がゆく」と立て続けに司馬遼太郎の幕末ものを読んで思うのは、20代の過ごし方が人物を作るということ。 それぞれの主人公である河井継之助と坂本龍馬は、どちらも20代の前半はまだまったく世に知られていませんでした。 むしろ、優等生には程遠い問題児で、どちらも勉強はほぼ独学。 河井継之助は「学ぶとは自分の中に "原則"をつくることである」として、たくさんの書物を多読するのではなく自分の気に入った書籍のみを丹念に読み、写し書きまでして自分の精神に取り込んでいました。 坂本龍馬も幼少期はまったくの落第生で学問など一切していなかったにも関わらず、学問の必要を感じてすぐ武市半平太から勧められた「資治通鑑」を己の力のみで読み下すことで学んだ人です。 そんな2人が若い頃勉強もせず何をしていたかというと、ただまちを歩いてはふらふらしたり、じっと寝転がって思想に耽ったりして、周りを心配
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