農林水産省が職員の違法な労働組合活動「ヤミ専従」を隠していた疑惑で、井出道雄農水事務次官は9日の定例会見で、40人にヤミ専従の疑いを確認した昨年3月の調査を公表しなかったことについて「国民に説明できなかったことをおわびする」と謝罪した。 農水省は当初、昨年4月の調査で142人のヤミ専従の疑いを確認したことは認めていたが、実際にはこのうち40人については前月の3月の時点で確認していたことを、今月8日になって認めた。 井出次官は会見で、自分自身がこの40人について知った時期を「今年3月29~31日」と述べ、本省地方課や各農政局などが報告をしなかったたため、自らも最近まで知らなかったとする見解を強調。「(調査を)やっていたなら、やっていたと早く言ってほしかった。省内に情報を囲い込む体質があるのではないか」と述べた。