2012年は国連気候変動枠組条約が1992年のリオ地球サミットで採択されてから20年目にあたる、世界の環境外交にとって節目の年。また、京都議定書の下、日欧などの先進国が温室効果ガス排出削減の義務を負ってきた第1約束期間の最終年でもあり、明年からの世界の温暖化対策のあり方について内外で様々な議論が行われています。 本年末にカタールのドーハで開催されるCOP18では、昨年のCOP17での「ダーバン合意」を踏まえ、全ての締約国に適用される新たな国際枠組みの構築や、京都議定書「延長」問題、途上国支援などの課題について議論がなされる予定です。 本連載では、これまでの気候変動交渉の歴史を振り返りつつ、特にコペンハーゲンCOP15以降の動きに焦点をあてながら、近年の国際交渉における主要論点と日本の対応、新たな国際枠組みの展望、日本の果たすべき役割について、主に外交的観点から論じていきます。外からは見えに