政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)が15日開かれ、国立大学の改革に向けた新たな評価制度の導入を決めた。全国86ある国立大の役割をはっきりさせ、運営費交付金の配分にもメリハリをつける。6月にもまとめる成長戦略の柱にする。 今夏までに文部科学省が「経営力戦略(仮称)」をつくる。「地域に貢献する教育研究」「特色ある分野で世界的な教育研究」「世界で卓越した教育研究」のいずれかから、各大学がめざす大学の特徴を選び、その大学像に沿った評価に応じて交付金を配分するようにする。 安倍首相はこの日の会議で「これまでは各大学の特徴に応じたミッション(役割)設定が不明確なままで、自律的な経営に欠けていた面があったことは否めない」と指摘。企業などからの資金獲得や資産の運用など、大学独自の取り組みを促す考えを示した。