海外美術品展示 国家補償制度は検討に値する(4月19日付・読売社説) 週末ともなれば、各地の美術館は、その規模の大小を問わず入場者でにぎわいを見せる。大型連休には、美術館巡りを楽しみにしている人も多いことだろう。 日頃接することの出来ない海外の名作を集めた企画展にも人気が集まる。昨年、国立西洋美術館などで開かれたルーヴル美術館展の入場者は147万人を数えた。 優れた海外の作品が広く国民に紹介されることで、豊かな文化環境も育まれるに違いない。 しかし、作品を所蔵する外国の美術館に対してねばり強く交渉を重ね、貸し出しの同意をとりつけるのは大変な作業だ。 日本の美術館には、交換条件として貸し出せるような、相手国にとって魅力のある作品は少ない。欧米から地理的に遠いことも弱点となっている。 運営資金や職員数で欧米に劣る日本の美術館が、単独で海外の作品を一堂に集めて紹介する美術展を開くのは、簡単ではな