ステージパフォーマンスに関心を向けると、コンテンポラリーダンスの活況ぶりはすぐに感じ取れるだろう。首都圏では公演数そのものが多く、近年は何人もの振付家やダンサーが演劇やミュージカルの話題作に関わり、さらに舞台を超えてアートや音楽の分野とのコラボレーションが活発に行なわれている。 けれども、映像や舞台でダンスを目にする機会が大幅に増えたことやその汎用性の高さゆえに、逆にダンスの存在感が薄まってしまう矛盾も生まれているという。そこで25年前から、国内ではあまり例のないダンス中心のプログラムを展開してきた愛知県芸術劇場のプロデューサーの唐津絵理にダンス界が抱える課題について聞いた。 (メイン画像:バットシェバ舞踊団/オハッド・ナハリン『LAST WORK - ラスト・ワーク』 撮影:南部辰雄) コンテンポラリーダンスは身近な存在になってきたと思いますが、ダンスの本質的な価値は認識されていない。