9年ぶりにビール系飲料の首位を奪還したキリンビール。それを担った人づくりのベースには、組織風土改革を進める「V10推進プロジェクト」がある。同プロジェクト専任メンバーである早坂めぐみ氏に、取り組みの具体的な内容とポイントについて聞いた。 V10の推進により組織風土は着実に変わり始めている。その背景を探ると、経営トップのコミットメントの必要性も浮き彫りになった。 (聞き手はヒューマンキャピタルOnline編集長小出由三) 早坂 V10のネーミングですが、まず10年後のありたい姿を描き(Vision)、それをキリンが大切にする価値観(Value)を軸に思考・行動して実現して、お客様にいちばん近い会社を目指す(Victory)という3つの意味の“V”と10年後の10を組み合わせたものです。 目指すことは2つ。(1)社員一人ひとりが自ら考え行動する組織風土をつくる、(2)現場の意見が経営に迅速に生