介入すべきでない。理由は2つ。一つは10月に入っての為替の動きは、円高ではなく、ドル安なので、円のほうで動くべきでない。もう一つは、介入は日本経済のためにならないからだ。 ドル安の流れは、一旦止まると予想するが、いずれにせよ、ドル安が進んだときのことは考えておかなければならないし、ドル安の意味については少し深く考える必要がある。 まず最近のドル安の動きであるが、菅政権が9月15日に介入して、大きく円安になったものの、すぐにもとのトレンドに戻り、9月17日以降は一本調子に下がっている。ユーロとの関係で見ると、もっと明白で、9月13日以降、10%以上、ドルはユーロに対して下落している。 このドル安の要因も極めてはっきりしている。為替の動きというのは、市場の声という名の誰かの意図的な風説の流布により説明されることが多いが(株価はもっとそうだが)、今回は、米国中央銀行FRBが量的緩和を拡大し、さら