〈必要もないのに、最悪の場合死ぬかもしれない。そんな「予防治療」がまかり通っている。専門家は戦慄すべき毒性をひた隠し、事故が起きても自己責任。本書で正しい自己決定を。〉 そうオビに書かれた書籍『ワクチン副作用の恐怖』(文藝春秋) が昨年11月に出版されました。医学の進歩や情報の流動化に伴い、医療情報を扱うメディアへの信頼性が叫ばれている最中、またもや後先考えずに「売れることだけ」を狙った出版物が世に放たれてしまいました。 著者は、“がん放置理論” で名のある元慶應義塾大学病院 放射線科医師の近藤誠氏。治療への恐怖心、医師への不信感につけ込み誇大にリスクを煽ることで、極めてシンプルな “がん放置” という方策を広く認知させることに成功した人物です。しかし実際には、後戻りのきかない深刻な事態に繋がってしまう不幸なケースが後を絶ちません。そして、近藤氏はそのような方たちに対して先々の責任を負うこ
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