サロゲートキー(代理キー)は慎重になされる限り、有用なテクニックである。いっぽう、すべてのテーブルに機械的にIDを置く「とりあえずID(IDリクワイアド)」の設計スタイルでは、複雑なデータ要件を扱った途端にひどい目にあう(とくに保守担当者が)。両者の違いをしっかり理解しておこう。 何でもいいのだが、ここでは生産管理システムで見かけそうなシンプルなモデルを使って説明しよう(図1)。「作業区・品目」は、それぞれの作業区で生産可能な品目の組み合わせと、その品目を扱った際の生産性(時間あたり生産数)の管理簿である。 <図1> [工程]工程id,工程名,扱い単位 +  ̄ ̄ ̄ | 001 切削 個 | 002 加工 m | └―∈[作業区]工程id,行番,作業区名,標準生産性 +  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 001 01 切削1号 1000/hr | 001 02 切削2号 2