Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298
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肩や上腕部での筋肉注射による局所の運動器の合併症として,腋窩神経や橈骨神経の障害が報告されている.さらに筋肉注射としてワクチンが従来投与されてきた海外では,三角筋下滑液包内への不適切な注入によると考えられるSIRVA(Shoulder Injury Related to Vaccine Administration)が2010年頃より問題となっている.新型コロナワクチンの接種のため筋肉注射の機会が増えるに従い,これらの問題が国内でも増加することが危惧される.不適切な部位への投与を避けるために理解すべき解剖構造と,我々が適切と考える三角筋内への筋肉注射部位について述べる.
目的:BMIを指標とした実践に即した筋注時の針の刺入深度を明らかにすることである. 方法:18歳以上の553名(男性259名,女性294名)を対象とし,身長,体重,三角筋部と中殿筋部の皮下組織厚,および三角筋厚を測定した.BMIと皮下組織厚の関連を明らかにし,また筋厚を参考にし,筋注に必要な実際的な針刺入深度を明らかにした. 結果:三角筋部においては,皮下組織厚(cm)は男性0.04×BMI−0.25,女性0.04×BMI−0.17と表せた.ただし,BMI<18.5の対象者の場合三角筋厚が薄いため,骨膜を損傷する恐れがあった.したがって,針の刺入深度は,18.5≦BMI<30.0で1.5 cm,BMI≧30.0で2.0 cmとするのが適切と考えられた. 中殿筋部においては,皮下組織厚(cm)は男性0.05×BMI−0.38,女性0.05×BMI−0.03と表せた.ただし,皮下組織厚の厚さか
Herein, I discuss some methodological aspects on the reproducibility of psychological data. Reduced reproducibility of psychological data can occur as a consequence of research misconduct, inadequate statistical methods, effects of uncontrolled latent variables, and low occurrence probability of the studied phenomena itself. As such, the validity of data and their analyses may be subject to these
本論文は,社会心理学における実験的研究について検討した展望論文である。特に,実験の概念をより広義なものへと拡張し,実験という手法が本来有する豊かなポテンシャルをより大きく引き出す方向で,実験社会心理学の領域を再構築することをねらいとした。一般に,典型的な実験室実験と文化・歴史的な視点を重視する現場研究との距離は非常に大きいと見なされている。しかし,中間部に,「アイヒマン実験」や「実験の史学」などを配置すると,両者の連続性を確認できる。その上で,実験社会心理学研究の拡張を2つの方向から構想した。第1は,草創期のグループ・ダイナミックスにおける実験研究がそうであったように,実験室ならではの生態学的特性を活かしつつ,人間の実存性や社会のリアルな生態に接近するための回路を設け,実験室実験に現場研究の長所を取り込む方向性である。第2は,「実験の史学」のように,現実社会を対象とした研究に,実験操作に匹
Online ISSN : 1884-4847 Print ISSN : 0916-393X ISSN-L : 0916-393X
The debate over non-discriminatory language versus freedom of speech has recently become more heated in Japan. The 1993 denunciations of allegedly biased expressions used by the well-known novelist Yasutaka Tsutsui and his reaction to those attacks in which he announced his decision to cease all writing activity in protest set off considerable reverberations and provoked quite lively debate. An ap
The debate over non-discriminatory language versus freedom of speech has recently become more heated in Japan. The 1993 denunciations of allegedly biased expressions used by the well-known novelist Yasutaka Tsutsui and his reaction to those attacks in which he announced his decision to cease all writing activity in protest set off considerable reverberations and provoked quite lively debate. An ap
Online ISSN : 2424-1822 Print ISSN : 0385-1311 ISSN-L : 0385-1311
先行研究では,大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲームの中に存在する仮想世界は,自宅や職場から隔離された心地の良い第3 の居場所である「サードプレイス」としての機能を有するとされる.しかし,仮想世 界におけるプレイヤーの本来の目的は「ゲームコンテンツ」を楽しむことにあり,どのような経緯で他者との世間話といった「交流」を目的に仮想世界に訪問するようになるかが明らかでない.本稿は,同一集団に属するプレイヤーら の語りや「ゲームコンテンツ」と「交流」の各プレイ時間の推移から,仮想世界はゲームコンテンツへの没入期および欠乏期を繰り返すことで,次第にゲームコンテンツを楽しむ場から交流を楽しむ場へと主役割が遷移する『創発的サ ードプレイス』であることを示した.また,創発的サードプレイスの成立には,サードプレイスの基盤を成す「交流」と,各成員の能動的な参加が肝要な「集団活動」との互恵関係が
明清時代の貿易秩序を「朝貢貿易システム」として概括する見解に対し,近年では明初の朝貢体制にかわり,16世紀から「互市体制」が成長していったことが主張されている。本稿では14世紀末から16世紀末にいたる東アジア貿易秩序の変容と再編のプロセスを,6つの時期に分けて,海域・内陸アジアの双方について包括的に検討してみたい。14世紀末に成立した明朝の朝貢体制のもとでは,対外通商は明朝と周辺諸国との朝貢貿易に一元化され,民間貿易は禁止されていた。こうした朝貢体制は,15世紀初頭に最大限に達するが,15世紀中期からはしだいに動揺し,海域・内陸周縁地帯では,朝貢貿易の枠外に広州湾や粛州での「互市」が成長していく。16世紀中期までには,モンゴルや倭寇の略奪や密貿易の拡大により,朝貢貿易体制はほぼ破綻し,1570年前後には,明朝は華人海商の東南アジア渡航と,モンゴルとの互市を公認する。こうした貿易秩序の再編は
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