森田成也先生という先生が『マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論』という本を出版して、読んでみたんですが、私が見るところ問題が多いと思います。いくつか問題を指摘しておきたいと思います。 セックスワーク論と呼ばれる立場は、他の仕事と同様に売春も仕事の一種であると、売買春の自由化あるいは非犯罪化をもとめる傾向の主張です。これはOK。 森田先生によれば、この立場に立つ人々が達成したいのは(江口のまとめ)、 逮捕を恐れて悪徳警官やピンプにしたがう必要がなくなり、ワーカーが安全に仕事できるようになる不当な搾取や人身売買の被害や目撃を通報しやすくなるワーカーに対する道徳的スティグマが減少し、そのため仕事からの離脱も容易になるということだそうです。まあこれもOK。基本的にセックスワーク擁護の人々はワーカーの安全を一番の目標にしていると思います。 これに対して森田先生は、売買春自由化・非処罰化より、