satomilogyさんが「よく理解できていない遠因は私が『GATT協定』なるものと、ウルグアイ・ラウンドという通商交渉について無知であることにあると見た」とつぶやいていたので、とりあえずGATTからWTO協定の歴史を概説しよう(ミニマムアクセスに関わる農業協定については別途まとめる予定)。 現代の国際通商における法制度を語る上で外せないのが、WTO協定である。本稿ではWTO協定とは何かについて歴史的経緯から描写してみよう。 世界史をやったひとならたぶん記憶の底にあるだろうが、世界恐慌のときに英連邦ブロックとかスムート・ホーレイ関税なんてものがあって、「苦しいときは身内だけで固めるだろJK!他所が困っても知ったことか!」とばかりに近隣窮乏化政策を打った。この政策の煽りを受けたのが植民地の少なかった日本であり、第二次世界大戦の遠因になったと一般的には言われている。 こういう反省をもとに、自由
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