両社で開発した有機ELパネルの試作品=京都市 テレビ向けパネル製造装置大手の大日本スクリーン製造(京都市)は8日、大型有機ELパネルを液晶パネルより低コストで製造できる装置を、米デュポン社と共同開発したと発表した。37型まで作れる試作機を09年度に、32型の量産装置を10年度に、電機メーカーに納入する計画だ。 有機ELテレビは、ガラス基板上の薄い有機材料の膜が光って映像を作る。厚さ1センチ以下という薄さが特徴だ。現在ソニーなどが採用するのは、真空・高温下で有機材料を蒸発させ、基板の表面に膜を作る方式。工程が複雑なため大型化が難しいとされ、今は11型が最大。新装置は、大日本が開発したプリンターでデュポン製の液状有機材料を基板に塗る。構造がシンプルで大型化しやすいという。 有機ELのもう一つの課題とされる発光寿命の短さについても、09年度までに液晶と同レベルの10万〜20万時間まで伸ばせ