効果的な伝達のために 効果的な伝達のために短い文を用いるという発想は、日本でも戦時中からあったという(扇谷1983)。扇谷によると、当時の軍部が作戦の必要性から、文部省や司法省などとわかりやすい文について協議していたという。明治以来の文語文から脱却し、より明確な命令伝達を目指したらしい。だが、諸般の事情でこれは実現しなかったという。扇谷は同じころアメリカでFleschが行った研究も紹介している。これによると、1文が19語以下であると「読みやすい」とされ、23語になると「難しい」、28語以上になると「非常に難しい」となるのだという。 Fleschの研究はPlain Englishの出発点と言われる。伊藤(1994)は、そのPlain Englishの観点から1文を12語、最長でも15語までに収めるべきであると提案している。伊藤によれば、アメリカのアナウンサーでも一息で読める語数は15までなの