58 59 改革の必要性が指摘されながら、 変わりきれないとい われる大学にあって、 大学図書館は近年その姿を大きく 変えつつある。 最大の要因は、 図書 ・ 雑誌の電子化やネット検索を含 む情報ネットワークの高度化である。特に雑誌の電子 化は、 蔵書スペースの確保に腐心する図書館と利用者の 利便性の両面で利点があるものの、 毎年の値上がりが大 学経営の圧迫要因となり、 その費用捻出や学内負担のあ り方を巡り、 多くの大学が苦慮している。 このような状況に対処すべく、 価格交渉力の強化を狙 いとしたコンソーシアムの形成やオープンアクセスの 理念に基づく機関リポジトリの構築など、 新たな動きも 起こっている。 大学図書館が担う学習の場としての機能を発展 ・ 拡充 する取り組みも行われている。それを象徴するものが ラーニングコモンズである。また、 情報リテラシー教育 やアカデミックスキルの育成