日本の金の年間輸出量が100トンの 大台を初めて突破する勢いだ。アジアを中心にした金の需要を背景に価 格が歴史的な高値を更新するなか、個人からの換金売りが大幅に増えて いるためだ。かつてマルコ・ポーロが著書『東方見聞録』で「黄金の国 ジパング」と紹介した日本が再び金の国としての存在感を高めている。 財務省の貿易統計によると、1-10月の日本の金輸出量は95.6トン と、世界有数の産金国の生産量に肩を並べるくらいに増えている。昨年 の年間実績91.7トンを抜いたほか、過去最高だった08年の95.5トンをも 上回った。輸出量から輸入量を差し引いたネットベースの輸出量も85.4 トンと過去最大となる。 日本から金が向かう先は、香港やタイ、シンガポールなど経済発展 が著しいアジア諸国が目立つ。産金会社が出資する業界団体ワールド・ ゴールド・カウンシルの森田隆大・日本代表は、日本の金の輸出量が統 計
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