国連のWFP=世界食糧計画などは、世界で飢えに苦しむ人は去年、3800万人増えて8億1500万人にのぼったという報告書を発表し、背景には各地で相次ぐ紛争や地球温暖化の影響があるとして国際社会にさらなる取り組みを呼びかけています。 それによりますと、世界で必要な栄養を毎日の食事から摂取できず飢えに苦しむ人の数は、去年、8億1500万人に上ったと推計していて、前の年より3800万人増えています。飢えに苦しむ人の数はこの10年ほど減少傾向が続いていましたが、2年前に増加に転じ、今回は大幅な増加となっています。 増加の背景について報告書では、中東やアフリカなど各地で内戦や紛争が相次いでいることに加え、地球温暖化の影響による干ばつや洪水の発生などが、状況をより悪化させていると指摘しています。 また、通常より背が低いなど発育が遅れている5歳未満の子どもは1億5500万人に上り、このうち75%が紛争の影