子どもへの治療を充実させるために、ネット寄付の仕組みを活用する病院や医師が増えている。国や民間からの助成金では、思うように研究費や設備費を確保できないケースも多い。病院だけで資金を捻出することは難しく、善意による支援を求める動きが広がりつつある。 小児ぜんそくの薬を減らす研究に支援を――。 東京都狛江市の東京慈恵会医科大第三病院小児科教授の勝沼俊雄医師(58)がクラウドファンディング(CF)の専用サイト「Readyfor」(https://readyfor.jp/projects)で寄付を呼びかけている。目標額は1年間の研究費として1千万円。21日夕時点で、集まったのは815万円で、1月末の期限までに目標額を達成できない場合は、寄付者に返還される。 小児ぜんそくの患者は全国で100万人とされる。 勝沼医師は、2005年に妻(当時38)を病気で亡くし、当時5歳だったぜんそくの次男ら息子2人を