【12月10日 Xinhua News】日本人ビジネスマンの藤原信光さんが初めて江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)を訪れたのは1993年の晩秋だった。市街を縦横に走る水路とそこに架かる数々の小さな橋、古典園林、シルク工芸などに魅了され、この地に住むと決め、暮らし続けて30年近くが過ぎた。 1994年、蘇州ハイテク産業開発区(高新区)は初となる外資の独資企業を迎えた。現在、藤原さんが董事長を務める蘇州日本電波工業だ。藤原さんは「当時の政府や関係者は熱意にあふれ、会社設立や工場建設を積極的にサポートしてくれた。それが蘇州を選ぶ理由になった」と振り返る。 当初は労働力が魅力だったが、照準は購買力へと変わった。蘇州日本電波工業は、中国の日進月歩の発展に徐々に適応していった。同社の主要製品は移動通信や車載用の水晶振動子などだが、将来は中国で第5世代移動通信システム(5G)などの新技術がさ