120周年目の節目にも関わらず、開催前のモンディアル・ドゥ・ロート・パリ(通称パリサロン)には早々と欠場メーカーのリストが長々と連なっていた。フォルクスワーゲン、ボルボ、フィアット、マツダ、アルファロメオ、フォード、オペル、日産に三菱。ルノー日産のようにグループ内の別ブランドが出展している例もあるし、出展メーカーとはいえ地元の販売会社、つまりディーラーが代表していた例もなくはない。 だがモーターショーが、オワコンであるとする理由が、今やインターネットを通じて見たいものが瞬時にスマホで集められるから行く必要がないとか、あるいは多くの自動車メーカーが昔ほど大きな予算もエネルギーも投入しなくなったから、そんな利便性や功利主義に拠った言い分は、もはや賢くないし品位に欠けるともいえる。見本市がそもそもサロン文化に起源を遡ることを鑑みれば、人が遠くから足を運び、迎え入れることの貴重さは、手元でデフォル