Abstract プログラミング言語Rubyはバージョン2.6でJust-In-Timeコンパイラを搭載し、Ruby 2.0に比べて2.5倍も高速になりました。言語処理系が2.5倍高速化するためにどのような魔法が使われたのか興味はありませんか? evalや動的なメソッドディスパッチなど、Rubyは高速化が困難な問題を多数抱えていますが、これらは実行時の情報を利用して最適化を行なうことによってエレガントに解決することができます。 このセッションでは、RubyのJust-In-Timeコンパイラがいかにしてそのような言語の高速化を実現しているかのエッセンスを、RubyやJust-In-Timeコンパイラの前提知識がなくてもわかるように解説します。 もしあなたがRubyを使うことがなくても、このセッションを聴けば、あなたが使う言語でどのような言語機能を使うと最適化の妨げになるかが理解しやすくなる