中国で長らく議論されてきた「中華人民共和国個人情報保護法」が11月1日から施行されることになった。中国のインターネット界はデータ・ガバナンスの時代に入る。 テンセント、アリババ、バイトダンス(字節跳動)、美団(Meituan)などのITジャイアントからネット通販の出店業者、マンション管理会社、フリーランスの開発者に至るまで、あらゆる組織および個人は見境なく顧客情報を収集・処理し、漏洩してはならないことになる。違反すれば巨額の罰金を課される。 中国の個人情報保護法に関しては海外でも反響が大きい。米シリコンバレーのテックメディアThe Informationは「世界で最も厳しいプライバシー保護法の一つ」、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「厳しさは世界最上位」と評している。 中国の個人情報保護法は、EU(欧州連合)で2018年に施行された「一般データ保護規則(GDPR:General Da