今年3月、京都府城陽市のコンビニエンスストアで重症急性呼吸器症候群(SARS)に感染しているように装い営業を妨害したとして、偽計業務妨害の疑いで逮捕された60代男性が不起訴処分になり、17日までに産経新聞の取材に応じた。男性は逮捕時から「『サーズ』とは言っていない」と主張、店内の防犯カメラに記録された音声が冤罪(えんざい)を晴らす証拠となった。新型コロナウイルスによって社会全体に不安感が増す中、何げない発言が思わぬ聞き間違いを招いたとみられる。 男性は3月31日午後1時半ごろ、城陽市内のコンビニでチケットを発券し、支払いをする際に、パートの女性従業員に「僕はサーズですので消毒してください」などと言い、店の業務を妨害したとして、偽計業務妨害の容疑で京都府警に逮捕された。 だが、男性や男性の弁護士によると、状況は異なる。 当時、眼科医院で検査技師として働いていた男性。「事件」前、感染力が強い流
米国で人種差別が国民的議論を巻き起こす中、メリアムウェブスター辞典は、ユーザーからの指摘を受け、オンライン版辞典での「racism」の語義の変更を決めた。世界の人種差別に関する理解と今後の反人種差別運動に大きな影響を与える画期的な語義変更だ。 同辞典は現在、racismを「人種上の偏見や差別」で、「人種が人間の特徴や能力を決定付ける第一の要素であり、人種間の違いにより特定の人種が生来の優越性を持つという考え」などと定義している。アイオワ州のドレーク大学を最近卒業したケネディー・ミッチャムは、同辞典の編集部に宛てた一連の電子メールで、この定義には制度的抑圧が考慮されていないと指摘した。 メリアムウェブスター辞典におけるracismの定義は、多くの人が「逆人種差別」の存在を主張するために利用してきた。有名な例としては、テキサス大学オースティン校の入学選考で落選したアビゲイル・フィッシャーが同校
黒川検事長と賭け麻雀をした記者は今からでも記事を書け ジャーナリズムは「権力監視」のため 記者は結果で示すしかない 高田昌幸 東京都市大学メディア情報学部教授、ジャーナリスト 産経新聞の検察担当記者2人と朝日新聞社員(元検察担当記者)の計3人が黒川弘務・東京高検検事長=辞職=と「賭けマージャン」を繰り返していたことが明らかになり、それをきっかけに「権力と記者の関係」があちこちで議論されている。記者クラブを拠点とする記者が日常的に権力側の要人と酒を飲んだり、夜に自宅を訪ねたりするのは、取材ではなく癒着ではないか。そういった批判である。 この出来事を通して見える問題には、いくつものポイントが含まれている。「取材とは何か」「取材プロセスの可視化」「権力監視の可能性と限界」……。そういった現代のジャーナリズムの論点がてんこ盛りで、メディアの教科書にもなりそうだ。 ただ、インターネットの記事やSNS
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