記事のポイント 長崎県壱岐市は「RE水素システム」とよばれる水素による電力の貯蔵を始めた太陽光発電とトラフグの陸上養殖場、水素の貯蔵設備などを組み合わせた再エネの水素備蓄の非効率性を大きく改善できる可能性がある 長崎県の壱岐市が2022年、東京大学などと連携して「RE水素システム」とよばれる水素による電力の貯蔵を始めた。このシステムでは太陽光発電システムとトラフグの陸上養殖場、電気分解装置と燃料電池および水素と酸素の貯蔵設備を組み合わせた。この手法をうまく使えば、「80%はムダになる」という再エネの水素備蓄の非効率性を大きく改善できる可能性がある。(オルタナ客員論説委員・財部明郎) 長崎県壱岐市は「低炭素の島づくり」を掲げ、再生可能エネルギーを推進する■地球温暖化は明らかに進んでいる この冬(2023年12月~2024年2月)は暖冬だった。気象庁の異常気象分析検討会によると、この暖冬は偏西