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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (30)

  • ネタ切れの効能 - レジデント初期研修用資料

    インターネット上に日記を公開することの効能というものは、書いている人が「ネタ切れ」の状況を体験できることにある。 ネタが尽き、なおも何かを書きたい人は、見慣れた日常風景を見なおして、なんとかそこから新しいネタを引き出せないものかと考える。そうした試行錯誤を繰り返すと、その人は一つの同じ風景から、切り口を変えた複数の文章を生産できるようになってくる。 日常の風景を様々な角度から描写する練習は、世の中のニュースや風景を、様々な目線で眺めるための助けになるのだろうと思う。 ネタは使い果たしたほうがいい これからインターネットで日記を書こうと考えるのならば、まずは一刻も早く「ネタ切れ」の状況に到達することを、とりあえずの目標にすべきなのだと思う。 「このネタは面白すぎるから、人気が出て文章力がついてからまとめよう」と考えるのはやめたほうがいい。面白い事件に遭遇したとか、どこか珍しい場所に旅行をした

  • マインドコントロールの基礎 - レジデント初期研修用資料

    うちの家を、まったくの他人が支配してたことがあったという逸話を読んで思ったこと。 リンク先では、「母の友人」としてやってきた正体のよく分からない人が、家族のそれぞれに怪しい働きかけを行うことで、一家が離散寸前まで追い詰められる。 マインドコントロールというと、なんだか怪しげな、複雑怪奇な技法を想像しがちなのだけれど、リンク先の物語で行われていることはたぶん、「君、なんだか評判悪いみたいだね。でも僕は君の味方だから」という文言を、家族の全員に、何度も繰り返していただけなのだろうと思う。 心理的な隔離の効果 上司に当たる人が、組織から誰かをつかまえて、「君、なんだか評判悪いみたいだね。でも僕は君の味方だから」といい含め、組織に戻すと、呼び出されたその人は、他の人を信じられなくなる。他ののメンバーに自分の評判を確認すれば、もちろん「そんなことはない」という返事が返ってくるのだろうけれど、それが嘘

  • マンション販売の人が来た - レジデント初期研修用資料

    「節税になるからマンションを買いませんか?」という電話が、病院にはよくかかってくる。 地域を変えながら、今まで仕事をしてきたのだけれど、マンション購入の勧誘電話は、どこでもなぜか、「大阪マンション」を勧めてくる。だいたい6000万円ぐらいでマンションをローンで購入することで、ローンに支払うお金を経費で落とせば節税になり、なおかつマンションは誰か別の人に賃貸することで家賃収入が得られ、最終的に資産になるから、「先生が損をする可能性はありません」とたたみかけてくる。 自分はいつも、勧誘電話をすぐに切ってしまうのだけれど、人によっては話を聞いて、あとから内容を教えてくれたり、あるいは実際にマンションを買って、特に開業医の先生なんかで、マンションを4つぐらい抱えて身動きが取れなくなっている人がいる、なんてうわさ話を聞いたこともある。 物が来た 今いる施設は、事務の段階で電話を断ってくれる。「マ

  • 人事の説得技術 - レジデント初期研修用資料

    最近話題になった、私はこうして退職を強要された/NECリストラ 面談一問一答メモ という記事を読んで、ネットでいろいろ教えていただいたことのまとめ。 独特の言葉遣いについて 記事中では、NECからの退職を拒否した「男性」が、11回も繰り返される面談を通じて、「上司」から退職を要請される。 上司が執拗に繰り返す「今の職場で今のまま業務を続けてもらうのは難しい」という文言は、読んでいて息が詰まりそうになる。 男性が何を問うても、上司は同じ言葉を繰り返す。記事の後半、激昂した上司が一瞬、普通の言葉で「男性」を叱ってみせるけれど、すぐにまた「今の職場で今のまま業務を続けてもらうのは難しい」という文言に戻る。上司はたぶん、何かの意図があって同じ言葉を繰り返しているのだけれど、自分には当初、その理由がよく分からなかった。 ある意図を達成するために作られた特別な言葉というものがある。有名なのが「記憶にご

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    kanimaster 2012/10/11
    リストラを説得する側のテクニック。
  • 人は禁じられた方向に努力する - レジデント初期研修用資料

    組織やチームの文化というものは、スローガンや目標ではなく、日常の動作やおしゃべりにおけるちょっとした制約が作り出す。 「全部英語」は極端であるにせよ、その会社、その組織、その業界独自の言葉や言い回しを作ったり、あるいは「その場で発してはいけない言葉」を作って共有すると、その場には独自の空気が生まれる。外から入ってきた人が「その組織の人」になるまでの時間は、そうした空気がある場所では大幅に短くなっていく。 制約が空気を作る 「ノー」を禁じた組織には、「ノー」を表現するための語彙が増えていく。「現実的に」を禁じた会議室からは、実際に実現できるアイデアが増えていく。 何か到達したい状態があるのなら、それを目標として声高に叫んでみせるよりも、目標と反対側の単語を禁じてやると、人間は案外、その方向に能力を発揮する。 内科医の会話から「外科」という言葉を禁じると、「外科に相談」みたいに便利な言葉が一切

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    kanimaster 2012/09/24
    面白い。俳句作りにも通じる話だと思った。
  • 美談の受益者について - レジデント初期研修用資料

    認知症の老人が紙幣の代わりにティッシュペーパーを出したときに、素晴らしい対応をしたレジ打ちの人がいたという記事 を読んだ。 ヘルパーの方と街を歩いていたおじいさんがハンバーガーショップに入り、会計の時に「紙幣」として取り出したものがティッシュペーパーだったのだと。 「それは紙幣ではありません」と応対すれば済むことだけれど、それをやると、認知症の人を傷つけてしまう。レジ打ちの人は気を効かせてくれて、「申し訳ありません。当店においては現在、こちらのお札はご利用できなくなっております」と応対してくれ、おじいさんは自身が傷つけられることもなく、間違いに気がつくことができたのだという。 これは間違いなく美談であって、レジ打ちの人は素晴らしい応対を行ったことにはなんの異論もないのだけれど、こんな話が「美談」として広まることには、個人的にはあまり同意できないな、とも思う。 美談は現場を苦しめる レジ打ち

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    kanimaster 2012/03/21
    レジ打ちとしてはオーバースペックかもしれないけど、介護士だったらこのやりとりは平均点かちょっと上くらいですよ。
  • 法律というカードの切りかた - レジデント初期研修用資料

    「プロ法律家のクレーマー対応術」というの抜き書き。 法律の専門家である弁護士が、「自らの有効な使いかた」を指南してくれる、 おもしろい立ち位置で書かれている。 あくまでも「弁護士に相談できる」という状況でしか役に立たないけれど、 何というか読むと「勝つ予感」がしてくる。 意味のない責任回避が顧客を怒らせる 単なる責任回避は、交渉の成功に何ら貢献しない 企業側が、意味のない責任逃れをする態度を見せることで、「怒れる顧客」が「悪質なクレーマー」へと変貌してしまう 代理店の過失を、たとえば社に持ち込まれたとして、 それを「代理店の問題だからうちは関係ない」といった対応を行ったところで、 その責任逃れは、「社の人」を慰撫する役には立っても、顧客の不満解消には、全く貢献しない メディアを騒がす不祥事などでも、たとえば企業の代表者が「報告を受けていなかった」であったり、 「あれは現場の判断であ

  • 乱暴な言葉の使いかた - レジデント初期研修用資料

    状況に火がつくと、たいていの人は足がすくんで立ち止まる。不明の状況にあって、動くことを決断するのは大変で、止まるとたいてい、状況はもっと悪くなる。 最初に動いて、乱暴な言葉で大声を張り上げて、背中を押せる人が、だから必然的にリーダーになる。 「怒鳴りかた」にも文法があって、単に大声を出せる人と、大声で指示を出せる人とは異なってくる。 人望のあるイワシはいない イワシの群れのどこかにも「頭」に相当する個体がいる。「リーダーイワシ」は、人望があるとか、他の個体より頭がいいとか、リーダーシップにつながる何かを持っているわけではなくて、単に「一番最初に舵を切った」ということが、その個体を暫定的なリーダーに押し上げている。群れの生き死にがかかっている状況にあって、まわりの情報を把握できている個体がいないのならば、最初の判断を行った個体に、群れはそのままついていく。 選択枝を明らかにした上でお互いの落

  • むかつく人のこと - レジデント初期研修用資料

    自分の人間性に問題があると言われれば、これはもうそのとおりとしか言いようがないんだけれど、 いろんな人と喋ったり、何かをお願いする機会があって、「この人は使える」なんて感じる人と、 話していてもなんだか暑苦しいというか、「この人は使えないな」なんて感じる人とが明らかにいる。 誰かの評判が、医局で話題になることは滅多にないんだけれど、その人の使える、使えないという感覚は、 他の先生がたを見ていても、ある程度共通しているように思えて、その感覚は一応、 個人的な好き嫌いとは、異なっている気がする。 恐らくはたぶん、その人の「使える度」というものは、仕事の成果だとか、成功率なんかとは、事実上無関係なのだと思う。 どうしたってバイアスがかかる 当直をするときには、いろんな職種の人と一緒に泊まることになる。ものすごく気がつく人もいれば、 何かをお願いして、けっこうな確率でそれを忘れてしまう人もいる。

    kanimaster
    kanimaster 2010/05/25
    まわりくどい記事だな。言いたいことを最初に書けばいいのに。
  • どこにも道端がない - レジデント初期研修用資料

    いろんなものがきちんと整備されてしまった代償として、道端というものが、道路でもなければ誰かの畑や土地でもない、誰のものでもない場所というものが、失われてしまったような気がしている。 茹でガニを売る人 今住んでいる場所は山奥で、どの方向に車を走らせたところで、海に出るまで4時間以上かかるんだけれど、近所の国道で、軽トラックに毛ガニを積んだ人が、道端で茹でガニを売っていた。 茹でガニ屋さんはちょっと奥まった、お世辞にも商売に適した場所には見えないところで店を開いていて、道から入るにはそこはちょっと不便だったから、やっぱりお客さんは入っていなかった。 田舎の国道は、そこいら中空き地だらけで、道はどこまでもまっすぐなのに、「道端」に相当する、ちょっとした空き地がすごく少ない。 どこか目当てのお店に入ろうとして、曲がるタイミングを間違えてしまうと、もう引き返せない。道がまっすぐすぎて、車の流れが速い

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    kanimaster 2010/04/19
    茹でガニ屋さんは「道の駅」になりました。
  • 読みやすさという価値のこと - レジデント初期研修用資料

    ずいぶん前から作っていた原稿が、ようやくとして出版された。出来上がったを、原稿の下読みを手伝ってくれた若い先生方にあげたんだけれど、「ずいぶん読みやすくなったんですね」なんて、驚かれた。 外からみて分かりにくいものの価値について。 読みやすさは分からない 原稿の読みやすさという価値は、というプロダクトを外から眺める人から見ても、分からない。世の中には、読みやすいと、読みにくいとは確実にあるけれど、同じ原稿を、作者が書いたそのままをにしたものと、編集者が手を加えて、読みやすくしたものと、両者を比較できる機会というのは、そう滅多にないだろうから。 読みやすさは、たぶん作者の側からも、よく分からない。を書いている側は、同じ原稿を、になるまでに何十回も読み返すから、編集者が原稿に手を入れる最終段階になると、もう書いた内容の大半を暗記してしまう。その内容に慣れすぎてしまって、今さらそ

  • 犬族の経時変化について - レジデント初期研修用資料

    昔撮った写真いろいろ。 2007年3月 近所で5頭の子犬が捨てられていて、「売れ残り」になっていた子をもらってきた。「あふか」と名前をつけた。 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 2007年4月 ワクチンを打って、外に出られるようになった頃。羊みたいだった毛並みが少しだけ犬っぽくなった。 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 送信者 写真 2007年5月から7月頃 4月下旬頃から毛の生え替わりが始まった。子犬の毛が全て抜け

    kanimaster
    kanimaster 2010/01/18
    しっぽがすごいことになってる!
  • 神話としてのアンパンマン - レジデント初期研修用資料

    ハッヒフッヘホー。アンパンマン、腐敗と発酵の違いを知っているか?」 大体このへんから始まった、一連のおしゃべりをまとめた。 バイキンマンからこんな問いを投げかけられて、アンパンマンはたぶん、 答えを見つけられないはず。正義というのは来、「悪役」なしには存在できないから。 妄想:アンパンマンは山の神様だった 原作だとこのあたりは、アンパンマンの体は、ジャムおじさんのパン種に飛び込んできた星みたいな何かで、 バイキンマンは異星人だけれど、このあたりはあくまでも、人間の側から見た事実。 ここにこんな設定を持ち込むと、物語の意味が大きく変わって面白い。 「アンパンマンとバイキンマンは元は同類の存在であったが、片方はイースト菌で用に、もう片方は雑菌が繁殖し出来損ないとして廃棄された」 焼かれる前のアンパンマンとバイキンマンは、山の中に「パン種」として存在して、 ジャムおじさんの介入を受けること

    kanimaster
    kanimaster 2009/09/08
    おもろい。
  • 同意獲得ゲームとしてのネットコミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    実世界でのコミュニケーションが、「合意形成ゲーム」であるのに対して、 ネットコミュニケーションというものは、「同意獲得ゲーム」なのだと思う。 ゲームの目的が違うから、おしゃべりの戦略は異なってくるし、ゲームが違うから、 ネットで支持を集めた言葉というものは、ネットの壁を越えて、実社会に浸透できない。 コミュニケーションの大きさと深さ 「2ちゃんねる」みたいな場所には、何となく、「話を聞いたら、それをもっと面白くしないといけない」という、 プレッシャーみたいなものが働いている気がする。 物事を分析する方向で「面白く」するのは大変だから、たいていは、「動物を見た」というお話が 「狼を見た」になって、「狼が襲ってくるぞ」に進化していく。 「ラーメン屋さんのスープが夕方になると塩辛くなる」理屈と同じで、掲示板みたいな場所に留まって、 そこにいる人たちからの同意を獲得しようとすると、話題はどうしても

  • 浮気物語の共通骨格 - レジデント初期研修用資料

    2ちゃんねるのまとめサイトには、定期的に、「浮気物語」とでも形容するしかない、 「結婚相手が浮気して、それが発覚して離婚に至った元夫の書き込み」が登場する。 書き込みはたいてい、発端から別離に至までの物語になっていて、 その都度共感的な返信が列を連ねて、「はてなブックマーク」が30程度から、多いときだと100ぐらいつく。 共通事項がある 2つ仮定する。 2ちゃんねるの書き込みは、基的に創作、あるいは脚色を加えた経験談である 「浮気物語」自体は、恐らくは似たような物語が定期的に書き込まれていて、人気のあるものだけが浮上して、「まとめサイト」に補足される 掲示板世間での生存競争というか、ある種の淘汰を受けた結果として、人気のある浮気物語と、 人気のでなかった浮気物語が存在していて、恐らくは「同情されやすい浮気物語の構造」とでもいうべきものが、 淘汰の結果として、生み出されているような気がする

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    kanimaster 2009/07/04
    あるあるw/出張が多い、相手の親が土下座、主人公が癌で死んで親友が書き込み、みたいなパターン。
  • 太い言葉のこと - レジデント初期研修用資料

    田中角栄の秘書だった早坂茂のお父様が亡くなったとき、角栄はすかさず100万円を包んだ封筒を早坂に渡して、 こんな言葉とともに、彼を故郷に送り出したんだという。 坊主は金さえドカンとやれば何でもしてくれる。 おまえは19で国元を離れた身だ。一切合切、お袋さんやお姉さん、番頭の指図に従え。口出しするな。 通夜の客にはひっくり返るほどごちそうしてやれ。オヤジの功徳になる。 直会を寺でやるなら部屋をがんがん暑くしろ。客に風邪を引かせるな。 ガス中毒になっても困るから、外の空気も入れろ。 女は帰りに花を持っていく。その新聞紙も用意せよ。 葬式をきちんと仕切れば、世間もおまえを一人前と認め、扱ってくれる。 まだ若かった頃の「突破者」宮崎 学 氏が、当時対抗していた新左翼学生の集会を 襲撃するとき、部下であった学生に、こんな指示を出したんだという。 突入したらまず石を投げろ。 投げ終わっ

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    kanimaster 2009/06/23
    「ソープへ行け」というのも、太い言葉ですね。
  • いい文章の書きかた - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 実家の言い伝え。 「達意の文章」であること。わかりやすいこと、一読して何を言お うとしているか、相手にわかること。何度も読み返さねばわからず、読みように よって意味が違ってとれるなど論外。あまりに長い文章は、たとえば野坂昭 如のごときのテクニシャンでなければ、たいてい破綻をきたす。 「名文を書こう」などという色気がチラとでも見える文章はイヤらしい。 そんなことより、いま書きたいと思うことを、わかりやすく、自分の使い慣れた言葉 で、しかもこれ以外にない、という適切な言葉を選んで表現する。そのため にはボキャブラリーは豊富でなければ。 自分が表現しようとするものに適切な言葉をあてる。 クダクダと何語も連ねるのでなく、ピタリと言う。 手垢のついた表

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    kanimaster 2009/02/03
    「~が服を着たような」
  • 寄付の依頼が来た - レジデント初期研修用資料

    なんかいろんな人の不興を買ったみたいなので、この記事は消します。 ミスリードばっかりの記事を配信して、どうも大変申し訳ありませんでした。。。。。

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    kanimaster 2008/12/03
    アマゾンの商品に同封されてましたよ。日本人タレントはだめですね。ああいうのは全部アフリカの子供じゃなくちゃ。
  • 「下向き」の想像力について - レジデント初期研修用資料

    頭がいい人が、「上」に向かって想像力を働かせて、それまで誰も考えなかったようなサービスを作る方向と、 同じく頭のいい人が、「世の中には想像を絶する馬鹿がいる」という信念の下に、 カモをコントロールするやり方を模索する方向と、想像力には「上」と「下」みたいな方向性がある。 上向きの想像力が生み出すプロダクトはすばらしいけれど、世の中を回しているのは、 むしろ下向きの想像力なんだと思う。 振り込め詐欺のこと 振り込め詐欺の人達が使う手口はあまりにもあからさまで、どうしてあんなものに大勢が引っかかるのか 不思議でしょうがないけれど、あの人達の秘訣というのは、「たくさんの人に電話をかける」、 それが全てなんだという。 「普通」が好きな、常識的な人達は、たぶん「こんな話に騙される人が世の中にいる」、 そのこと自体を信じられない。信じられないから、そもそもああ言うことをやろうなんて思わない。 振り込め

  • マナーのこと - レジデント初期研修用資料

    病棟のちょうど真ん中、ナースルームというところは、普段からドアが解放されていたり、 新しく造られた病棟だと、最初から「壁」が存在しないところも多い。 病院という場所は、ほとんどあらゆる人間模様の集積地みたいな場所だし、そこで暮らす自分たちもまた、 聖人なんかとはほど遠い人間の集まり。ナースルームでやりとりされるのは、他の誰かに聞かれたら困る話題ばっかり。 病状のこと。治療のこと。あの患者さんのご家族には些細なことですぐ怒られるから気をつけたほうがいいだとか、 あの患者さんは「痛がり」で、ナースコール頻回だからどうにかして下さいだとか。 昔はそれでも、医療者は聖職者ということになってたからなのか、口が災い招くケースは少なかったような 気がするけれど、こんなご時世だから、今はもちろん、患者さんだとか、ご家族だとか、病棟スタッフの ちょっとした軽口は、しばしばとんでもない災厄を生む。 「マナー」