アバルト124は、標準モデルのライト・チューン版だと見なされがちだが、実際はそんなに簡単に説明できるクルマではなかった。 ■どんなクルマ? 不可能。わたしはそう思う。フィアット124スパイダーのアバルト・バージョンに、驚き抜きで触れることは、わたしは不可能だと思っている。 フィアットの ‘お抱えチューナー’ は、いつだって最高の仕事をしてきたわけではないが、今回ばかりは、1:ライトウェイト、2:ライト・パワー、3:プレーン、という3拍子が揃っている。何かが起こりそうだ。 かねてより、今あるモデルを、よりよいものにするために戦ってきたアバルト。今回のテスト車も、標準モデルのわきで生産が進められたが、実態は、多くの部分が別物であるとフィアットは表現している。