中国ではティーポットが原油を大量に輸入してガソリンを精製するようになった。写真は中国の大手石油会社「中国石油化工」のガソリンスタンド(出所:Wikimedia Commons) OPECは6月2日の総会で増産凍結を見送ったが、原油市場はその後も底堅く推移している。ナイジェリアの供給不安に加え、原油需要が世界的に増加傾向にあるとの見方が広がっているからだ。中でも中国の原油輸入量の伸びに市場関係者の関心が集まっている。 中国の1月から4月までの原油輸入量は、過去最高水準だった昨年よりも12%多い日量平均734万バレルとなり記録的な水準に達した。5月の輸入量も日量平均770万バレルと好調である。その堅調な動きから、市場関係者の間で中国需要に対する過度の悲観論が後退しつつある。中国の今年の原油輸入量は日量平均750万バレル、2020年までには同900万バレルになるとの強気な見方まで出始めている。