大阪府立大学は2020年6月、全固体電池の高エネルギー密度化に有用な正極材料を開発したと発表した。低融性のリチウム塩を添加し、酸化物系正極活性物質を非結晶質化したもので、これを用いバルク型の全固体電池において酸素還元を利用した大容量充放電の実証にも成功したという。 大阪府立大学は2020年6月、全固体電池の高エネルギー密度化に有用な正極材料を開発したと発表した。低融性のリチウム塩を添加し、酸化物系正極活性物質を非結晶質化したもので、これを用いバルク型の全固体電池において酸素還元を利用した大容量充放電の実証にも成功したという。 従来型の全固体電池の電極活物質には、リチウムイオン電池で用いられている結晶性の遷移金属酸化物が転用されているが、リチウムイオンの正極活物質の高容量化に必要な遷移金属と酸素の両方の酸化還元による電荷補償が全固体電池に適用された例はないという。また、従来の全固体電池の場合