中国は約3年続けた「ゼロコロナ」政策から経済がすぐに立ち直ると見込んでいる。だが、中国各地の製造拠点には傷跡が残ったままだ。厳格なロックダウン(都市封鎖)などで新型コロナウイルスを徹底的に抑え込むというこの政策は破壊的だった。 中国最大の衣料品卸売市場がある広東省広州市の中心部には出稼ぎ労働者がなかなか戻ってこない。仕事の空きがあるという段ボール製の看板を掲げている人もいれば、働いてくれそうな相手に、条件や福利厚生について数分間でいいから話を聞いてほしいと頼み込んでいる人もいる。こうした人々は工場経営者や採用担当者だ。 長期にわたるロックダウンや工場閉鎖で給料が支給されなかったこと、さらに厳しいコロナ規制への反発で激しい抗議活動が起きたことが働き手の心理に影響を及ぼしている。
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