現在の自動車産業のグローバル化を指し示すものとして、ニオES8ほど適したクルマはないかもしれない。ニオ社は2014年に設立された、中国の新興自動車メーカー。すでにBMWより高い企業評価を受けている。 今回試乗した7シーターのSUVは、世界4か所にニオが構える、コンピテンス・センターと呼ばれる施設で開発された。上海で構想が練られ、スタイリングを担当したのはドイツのミュンヘン。車体設計を進めたのは英国オックスフォードだ。 ニオES8(中国仕様) さらにソフトウエアは、アメリカのシリコンバレーで開発されている。餅は餅屋、といった感じなのだろう。 ES8のサイズは、全長5022mm、全幅1962mm、全高1756mmとかなり大柄。アウディeトロンと比べてもひと回り大きい。 ニオは2021年の9月に、ノルウェーから欧州市場への導入をスタートさせた。他にも上級EVをニオは複数用意しており、ES8はフラ