シリコンバレーにあるスタンフォード大学のMBAコースに私が留学したのは、随分前、15年前になります。MBAで驚いたことはたくさんあるのですが、最初に驚いたのは学生の出身学部の過半数が工学部など理系であること。 自己紹介で「私はエンジニアをやっていて・・・」と私が言うと日本では、「えー、なぜエンジニアがMBAですか?」という反応をされましたが、スタンフォードでは「自分もそうだ」と言う人が多くいたのです。当時、日本では理系でエンジニアになったら、一生、エンジニアとして仕事をするもの、とされていたと思います。今でもそうかもしれません。 理系学部でも卒業する時に金融機関などに就職する、いわゆる「文系就職」する人は居ましたが、キャリアの途中でMBAに行く人は極めて少数でした。MBAは経営大学院 修士課程ですから、学生は学部を卒業してから数年間働いてから再び経営について学ぶためにMBAに入学してきます