大企業がマーケットシェアを争い、熾烈な闘いをしています。2番ではダメだ、1番を取れ、と多くの企業の会議室では号令が飛び交っていることかと思います。 この大企業のシェア争いの原点は何処にあるか、と紐解けば私は1920年代のフォードとGMの争いを一例として掲げたいと思います。当時、フォードはT型を売り出し、爆発的人気を博しました。但し、色は黒一色で誰も彼も皆同じ車でした。それでも車という文明に接し、自転車や馬から皆乗り換えて行ったわけです。フォードは当時、フォードシステムという製品の徹底的規格化、量産体制の確立、更に労働面でテイラーシステムを取り込み、価格優位性を打ち出しました。 ところが、GMは広告、販売網、自動車金融という手法を生み出し、カラフルな車を売り出し、フォードに対峙します。結果として1926年、GMのシボレー攻勢に敗れフォードはT型の生産をやめます。この古い話はよりよい選択肢を求