鳥羽研二(とば・けんじ)氏 国立長寿医療研究センター理事長。1951年長野県生まれ。1978年東京大学医学部医学科卒業。1996年東京大学医学部助教授。2000年杏林大学医学部高齢医学主任教授。2006年杏林大学病院もの忘れセンター長兼任。2010年独立行政法人国立長寿医療研究センター病院長。2015年より国立研究開発法人国立長寿医療研究センター理事長。主な著書に『まちがいだらけのアンチエイジング』(朝日新書)、『認知症の安心生活読本』(主婦と生活社)ほか多数。(写真:陶山 勉、以下同) 鳥羽:片山さんが言われたように、約460万人の患者がいますが、予備軍もほぼ同数いるのが現状です。認知症の予防をしっかりやっていかない場合、ピークとなる2040年頃には、患者数が約900万人、予備軍も同数ということで、合わせて2000万人近くが存在することになると予測されています。社会保障では高齢者1人を何