地上絵の数が増加したことで、ナスカ台地における地上絵のモチーフや分布の分析が可能になった。人間や家畜、加工された首級などが描かれている「面タイプ」の地上絵は通常、ナスカ台地を縦断する曲がりくねった小道から見える。このことから、個人または小規模なグループが制作し、観察していたと考えられるという。 一方、野生動物が描かれる巨大な「線タイプ」の地上絵は、主に直線や台形の地上絵ネットワークに沿って分布している。このことから、共同体レベルで儀式的な活動のために制作・使用したと考えられるという。 研究では今後、IBMの地理空間データを扱うAIの基盤モデルを活用して、AIの能力を向上。さらなる地上絵の発見やその分布情報の解読などに取り組んでいくとしている。なお研究の成果は、米国科学アカデミーの機関紙「Proceedings of the National Academy of Sciences (PNA