地方自治の研究の一環で、B級グルメを通じた地域おこしにも力を入れる田村秀・新潟大教授。新潟県三条市の「三条カレーラーメン」の普及にも熱心だ=新潟市の新潟大、戸田拓撮影 田村秀さんは「首長たちは、制度を変えれば閉塞(へいそく)感が晴れる、という根拠のない期待を住民に与えている」と話す=新潟市の新潟大、戸田拓撮影 地方自治体の首長たちの暴走は目立ち、B級グルメは地方を元気にする――。「自治体格差論」という研究分野で、こうしたテーマをひっくるめて発信している新潟大法学部の田村秀(しげる)教授(49)。近年は年1冊のペースで新著を出版し、その名前を耳にする機会も増えてきた。今度は橋下徹・大阪市長や河村たかし・名古屋市長らの「改革」に異を唱える新書を出すという。いったい、何にあらがっているのだろうか。4年前に取材して以来、久々に研究室を訪ねた。 ■「制度さえ変えれば」は幻想 「もちろん、すべての改革