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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (183)

  • 今の韓国との関係は45年前の危機に比べればまだコントロール可能

    <金大中拉致から朴正煕暗殺未遂へと続いた流れで対日不信が高まった、74年当時の日韓関係を振り返って見ると......> 日韓関係が悪化しています。日韓国の多くのメディアは、日韓関係は最悪だという表現をしていますが、私は少し違うと思います。45年前の1974年に日韓が陥った状況は、この程度のものではありませんでした。 今回の危機は、いわゆる戦後補償の請求権の問題に始まり、それが貿易手続きの問題、さらには安全保障の問題と論点が重なってきています。その点だけ見れば、関係の悪化が深まっているように思われますが、74年の場合は違います。論点が重なったのではなく、関係を悪化させる事件が3つ重なり、そのために両国関係が完全に立ち往生したというのが74年の状況でした。 事件の1つ目は、その前年、1973年8月8日に発生した金大中事件でした。後に韓国大統領となって通貨危機を収拾することになる金大中は、こ

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    kechack 2019/08/28
  • 未成年性的虐待の被告の大富豪が拘置所で怪死、米メディアが大騒ぎする理由

    <拘置所内で死亡したエプスタインの交友関係には、トランプ、ビル・クリントン、英アンドルー王子も> 著名な億万長者であると同時に、多くの未成年女性を人身売買や性的虐待の対象とした容疑で逮捕・起訴されたジェフリー・エプスタインと言えば、アメリカではここ数カ月にわたって新聞やテレビのニュースで大きな話題になっていました。 もちろん、容疑そのものが悪質だったこともありますが、同時にエプスタインの交友人脈の中にビル・クリントンやドナルド・トランプの名前があることから、大規模な政治スキャンダルに発展する可能性があり、関心が高まっていたのでした。 先月7月6日に逮捕されてから、エプスタインをめぐって様々な動きがありました。7月の時点で問題になったのは弁護人からの保釈請求でした。弁護人サイドは、6000万ドル(約630億円)の保釈金を積んで、エプスタインの身柄を未決囚用の拘置所から自宅軟禁に移そうとしたの

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    kechack 2019/08/15
  • トランプ亜流にも劣る、韓国への素材輸出規制

    <日は輸出規制の延長線上に、半導体やスマホ製造を韓国から奪回する見込みも持っていない> 日政府は7月4日から、半導体や有機ELパネルなどの製造に使われる3品目の化学物質、つまりハイテク関連素材について、輸出許可取得の手続きが簡素な「包括輸出許可制度」の対象から韓国を除外しました。 口実としては、来が軍事転用可能な戦略物資であるのに、緊急納品が横行するなど「手続きの簡素化が悪用されている」として、「制度来の規制に戻す」というのですが、これは明らかに韓国の半導体やパネル製造業への「通商戦争」を仕掛けたとしか言いようがありません。 その背景にあるのは、トランプ外交と同じメカニズムです。トランプ中国に仕掛けている通商戦争は「アメリカのGDPにもマイナス」であり、長期化の観測がされる度にニューヨーク市場の株価は下げています。 ですからアメリカ経済にもマイナスなのですが、それでも大統領が中国

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    kechack 2019/07/10
  • 二大政党制が日本で根付かないのは「残念なリベラル」のせいなのか

    <90年代の選挙制度改革で二大政党制を目指したはずだが、それを阻んだのは二分された日の社会構造だった> ニューズウィーク日誌7月2日号「特集:残念なリベラルの処方箋」に、「リベラルはなぜ衰退したのか?」という記事を寄稿しました。参院選が迫る中で、野党の存在感が薄れたことで日の民主主義がますます弱っているという危機感から、現在にいたる日政治風土について歴史的な考察を含めて論じたものです。 詳しくは記事をお読みいただくとして、稿では、日で「二大政党制」がなぜ機能していないのかを考えたいと思います。アメリカの二大政党制はトランプ時代でも一応、機能しています。「一応」というのは、左右対立が激化しているのと、ホワイトハウスと議会の関係が悪すぎるので、健全な政策論議とか、国としての意思決定の能力が低下しているからです。とは言え、それでも対立軸はしっかり機能しています。 日の場合も、

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    kechack 2019/06/25
    いつもの冷泉節。そもそも二大政党前提の議論は国際的に周回遅れ。
  • 統計不正を追及する前に、そもそもなぜ日本の賃金は下がったのか?

    <日の賃金が下がったのは、日の産業が負け続けているから――生産性向上と同時に質的な産業構造の転換を図らなければ日経済は上向かない> 毎月の勤労統計、賃金統計など、厚生労働省の統計について多くの不正が発覚し、批判を浴びています。確かに、こうした不正は全く良いことではありません。ですが、これを機会に「統計を扱う要員を増やせ」とか、中には厚労省は忙し過ぎるので分割しようなどという「焼け太り」を狙う提案もあるようです。これはいただけません。 勤労統計や賃金統計というのは、いわばルーチンです。正しいデータを提出することを民間に義務付ける、その際に紙ではなくデータで電送させ、信ぴょう性のある元データが毎月リアルタイムで揃うようにする、その上で「統計を理解した専門の担当者」が管理するようにすれば、何千人などという要員は必要ないはずです。 人手が必要になるのは、例外処理が発生するような運用がされて

    統計不正を追及する前に、そもそもなぜ日本の賃金は下がったのか?
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    kechack 2019/02/23
  • 北方領土が「第二次大戦でロシア領になった」というロシアの主張は大間違い

    プーチンはあくまで外交交渉のカードとして主張しているだけなのか Alexei Druzhinin/Sputnik/REUTERS <日ロ交渉でロシアは、第二次大戦の結果として北方領土がロシア領になったと認めさせたいようだが、その理屈には根拠がない> 領土問題の前進と、平和条約締結を目指した日ロシアの交渉において、歴史認識の問題があらためて取り上げられています。ロシアが「第二次大戦の結果として南千島はロシアのものになった」ということを「日に同意させたい」と躍起になっているからです。 この点については、毅然として反論すべきです。何故ならば、このロシアの論法は二重三重に間違っているからです。 まず、日は第二次大戦を戦いました。これは動かし難い事実です。ですが、ロシアは違います。第二次大戦を戦ったのはソビエト社会主義共和国連邦でした。マルクス・レーニン主義を口実とした独裁政権であり、民主主

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    kechack 2019/01/18
  • 水道法・入管法改正、なぜ野党の批判には説得力がないのか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <水道法改正、入管法改正、それぞれの法案に対する野党の批判は原則論に終始し、現実と乖離してしまっている> 水道法と入管法の改正案が可決成立の段階となりました。水道法の場合は、水道事業の広域化、そして運営の民営化を認める改正、入管法の場合は目標34万人という新たな単純労働従事者を海外から呼び寄せるという内容です。 どちらも、十分な審議が尽くされたとは言い難いのが現状です。このままでは、法律が成立して実施される段階になって「ご存知ですか?」といった「政府広報」で多くの人々が、新しい現実を知らされる、そんな「いつものパターン」になる懸念を感じます。 いや、もしかすると、違うかもしれません。上水道の水質が劣化したり、個別の水道サービスが値上がりしたりする、あるいは目に見えないところで外国人労働者が多数働いていたりするような「新しい現実」は、全国一斉には発生しないでしょう。ならば、事前に幅広く知らせ

    水道法・入管法改正、なぜ野党の批判には説得力がないのか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
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    kechack 2018/12/07
    この人はいつも、安倍政権と野党バランスよく批判してリスク回避。そうゆう人これから冷泉系と呼ぼうか。
  • 2025年の大阪万博は1970年の万博とは様変わりする | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    高度成長期の1970年に開催された大阪万博では、日人の来場者がほとんどだった danieldep/iStock. <前回の大阪万博は日人入場者が主だったが、2025年の万博は想定される入場客から違ってくるはず> 2025年に大阪市の夢洲(ゆめしま)で万国博覧会が開催されることが決まりました。大阪万博と言えば、今から48年前の1970年に千里丘陵で開催された万博が歴史に残っています。何となく、同じようなイベントになり、大勢の日人が行列を作ったり、日企業や外国政府のパビリオンがたくさん出来たりするような想像をしてしまいますが、実際の展示内容はどうなるのでしょうか。 おそらく、2025年の万博は、1970年とは似ても似つかないイベントになると考えられます。また、そうでなくては成功しないのではないでしょう。 まず1970年の主要な来訪者は日人でした。資料によれば日人が6400万人で、外

    2025年の大阪万博は1970年の万博とは様変わりする | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
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    kechack 2018/12/07
    中国企業のショーケースになるのでは?
  • 働き方改革法案で、やはり骨抜きになった「同一労働、同一賃金」

    <他の先進国ではあり得ないような日の硬直化した勤務体系が国際競争力を阻害しているのに、今回の働き方改革法案にはその認識が足りなすぎる> 問題になっていた裁量労働制の拡大については、安倍総理は見送る判断をしたようです。 判断としては妥当だと思いますが、追及した野党の側にしても「データの信ぴょう性」という点だけでの「攻撃」に終わりました。結局のところ、「終身雇用制のヒエラルキー」があり「一人一人の職務分掌」がオーバーラップしている日では、労働者に「時間の裁量権がない」のだから「裁量労働制」を無制限に拡大してはダメだという質的な議論は、十分にされていないようです。 では、他の部分についてはどうなのかというと、現在の法案にもまだまだ問題があると思います。 一番の問題は「同一労働、同一賃金」という部分です。 現在の法案(厚労省による適用ガイドラインも含めたもの)では、確かに「非正規労働」と「派

    働き方改革法案で、やはり骨抜きになった「同一労働、同一賃金」
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    kechack 2018/03/02
  • 訪日外国人4000万人へのハードルとは

    英語の案内、外国人向けの事、交通機関の煩雑さ......外国人旅行客4000万人達成の日政府の目標には越えなければならないハードルがいくつもある> 最新の統計によれば、2017年の訪日外国人の人数は2869万人に達しました。ここ数年、毎年400万人のペースで伸びており、このままで行けば東京オリンピックの開催される2020年には4000万人の大台に乗せるという政府の計画も、現実味を帯びてきました。 ですが、ここから先はそう簡単には行かないと思います。今年18年はおそらく「年間3000万」という状況になるでしょうが、ここから先も順調に伸ばして行くには、様々な壁を乗り越えていかなければならないと思います。現状の勢いを見て楽観しているだけではダメでしょう。 1つは、社会全体でもう一段、英語が通用するように工夫をすることです。もちろん、一気に幅広くというのは難しいですが、少なくとも国際線の機内

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    kechack 2018/02/09
  • 小池代表の衆院選最大の誤算とは?

    <「希望の党」大敗の理由は小池代表の「排除」発言だけではない。東京都の有権者はもともと都議会自民党と国政の自民党は別物と考えている> 今回の衆院選の結果については、色々な分析が可能ですが、何よりも意外だったのは、事前に「旋風」を引き起こすかと思われた「希望の党」が失速したことです。この「失速」については、小池百合子代表自身の口からも「発言が人を傷つけた」ことが契機という反省の弁があったように、「排除発言」がきっかけという解説が多いようです。 ですが、それだけでは十分な説明にはなりません。東京における「小選挙区はほぼ全滅(東京21区だけで勝利)」というのは、単に「排除の論理」への反発だけで起きたとは思えません。 例えば、つい3カ月前の東京都議会選挙の結果を考えてみます。この時には、小池都知事率いる「都民ファーストの会」は49議席を獲得して第1党に躍進、一方で自民党は34議席も減らして、公明党

    小池代表の衆院選最大の誤算とは?
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    kechack 2017/10/27
    小池代表に大きな誤算があったとしたら、東京の有権者は「都議会自民党」と「国政の自民党」を全く別のものと考えている、この点を見落としていた
  • 小池新党の攻勢に、自民反攻の一手はあるか?

    <仮に勢いに乗る「希望の党」が大連立を持ちかけてきた場合、自公が中道にシフトして連立を拒否すれば、国民にはようやくまともな二大政党の選択肢が示される> 発足したばかりの「希望の党」ですが、比例での投票先としては支持率が伸び悩んでいるものの、実際の投票となれば旋風を巻き起こす可能性は十分にありそうです。また、先日このコラムで議論したように、自民党内に「手を突っ込む」だけでなく「大連立」を持ちかけて参院も含めてのみ込むという戦略も当然考えているでしょう。 では、自民党というのは防戦に回る一方なのでしょうか? 仮に「希望の党」の勢いが止まらない場合には、逆転の方策はないのでしょうか? この点に関して言えば、「希望」には一点だけ弱点があるように見えます。 それは、自民党が総選挙で敗北した場合、岸田前外相などを中心に「中道自公路線+軽武装+国際協調主義(特に日韓関係重視)」を掲げて、「中道寄り」から

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    kechack 2017/10/09
  • 小池都知事の「希望の党」、原発ゼロ政策への疑問

    <原発ゼロと排出ガス抑制を両立させるのは難しい。原発ゼロを公約にするならより大きなエネルギー政策の青写真が求められる> 小池百合子東京都知事が「希望の党」を立ち上げました。このコラムでお話ししたように、「消費税率引き上げには慎重」「9条3項改憲にも慎重」というのは、予想通りでしたが、やや意外だったのは「原発ゼロ」を明確に打ち出した点です。 もちろん、小池氏の政治的盟友である小泉純一郎氏との協議を経て決めたという経緯などから、政治的な流れは理解できるのですが、政権の行方に影響を与える総選挙において「原発ゼロ」政策を、そう簡単に出して良いものなのでしょうか。そこにはやはり懸念を感じます。 1つは「保守の立場での原発ゼロ」という問題です。ここまでの流れを見るのであれば、小泉氏の場合、政権から離れてから「使用済み核燃料を何万年も保管しなくてはいけない」ことを知って衝撃を受け、「今すぐ、原発ゼロを進

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    kechack 2017/09/28
    「核の平和利用はしない」と言いながら、プルトニウムを保管し、あるいは再処理して蓄積する、その一方でプルサーマルでMOX燃料を燃やすこともしないし高速増殖炉の開発にも消極的となれば、大変な疑念を生じてしまう
  • 消費税引き上げ問題は、政策の対立軸になりうるのか?

    <次期総選挙を視野に入れて消費税率アップの議論が出てきたが、この問題をイデオロギー的に論じることには疑問がある> 自民党の石破茂氏は9月5日の講演で、次に衆院選があるとしたら「消費税率が最大のテーマ」になると述べ、現時点では2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げ方針を堅持すべきという立場を表明しました。現在の安倍政権はこれまでに2度、消費税率の引き上げを延期していますが、「単なる嫌なことの先送りでは、国家は滅びる」とかなり厳しい言い方で批判しました。 一方で、もう一人の「ポスト安倍」候補と見られている、同じく自民党の岸田文雄政調会長も同じ日に党部でインタビューに応じ、2019年10月の消費税率10%への引き上げ方針について「市場や国際社会で、我が国の信頼を確保すること」を考えれば「引き上げは不可欠」と述べ、条件付きながら石破氏に同調する考えを示しました。 両氏ともに、

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    kechack 2017/09/21
  • 日本の経済政策は、なぜ右派と左派でねじれているのか?

    では保守派がリベラルな経済政策を、左派が保守的な経済政策を志向する「ねじれ」がある Thomas Peter-REUTERS 前回のエントリ「なぜ日には『左派勢力の旗手』が出現しないのか?」には多くの反響をいただきました。その中であらためて考えさせられたのは、日では「右派がリベラルな経済政策」を取り、「左派が保守的な経済政策」を取っているという「経済政策のねじれ」です。 現在進行中のアベノミクスがいい例です。自国通貨の価値を毀損してまで流動性を供給するとか、公共投資を増やしてケインズ的な効果を狙うというのは、国際的な常識から見れば極めてリベラルな経済政策に属します。ですから、現在の安倍政権というのは政治的には保守ですが、経済政策は相当に左寄りだということが言えます。 反対に、「目先の景気よりも、中長期的な財政規律」を心配する態度であるとか、自国の通貨を防衛しようという立場、あるいは

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    kechack 2017/02/01
    ドルで見れば国内のキャッシュも財産も何もかもが安くなる円安も、円で見て得になれば構わないという国内的な発想が保守思想と結びついている
  • トランプ新政権で方向転換を迫られるアベノミクス

    <国内産業の空洞化阻止と保護貿易の主張を明確にしているトランプ新政権が、今後「円高ドル安」を促す可能性は高い。成長戦略の成果が出せないアベノミクスは方向転換を迫られている> 第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」が始まってから、ほぼ丸4年という年月が経過しました。この間、黒田総裁率いる日銀は目標インフレ率2%を達成するために流動性供給を継続してきました。また、その結果としての円安が実現し、株価も上昇しました。しかし肝心のインフレ目標は達成できていません。 そんな中、アベノミクスの評価をきちんと見定める時期に来ていると思います。どうしてインフレ率が目標に届かないのか、どうして景況感が好転しないのか、これらの理由について考察するということです。私はこの間、日株が上昇することで、国内消費にプラスになる面はあるだろうし、少なくとも株が下がるよりは「まし」という考えから、アベノミクスを否定をする

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    kechack 2017/01/19
  • 靖国参拝で崩れた、真珠湾追悼の「和解」バランス

    <安倍首相とオバマ大統領の真珠湾追悼は、広島と対になる相互性もあり、外交的に評価できる。ところが、直後に防衛相が靖国神社を参拝したことで、日米が打ち出した「和解」のバランスは崩れてしまった>(写真:真珠湾の日米共同追悼は成功だったと言えるが) 安倍首相とオバマ大統領の真珠湾献花については、「スター・ウォーズ」のヒロイン、レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーの急逝というニュースと「扱いを争う」という妙な事態となりました。 そうではあるのですが、例えばCNNでは録画ながら両首脳のアリゾナ・メモリアルでの黙祷シーンはカットせずに放映されています。オバマより安倍首相が深く頭を垂れ、しかもアメリカの常識では極めて長い黙祷をして、大統領に促されて頭を上げるという映像はバッチリ流れていました。 その後のスピーチについても、原文では「その御霊よ、安らかなれ・・・」と祈るように語った部分が、'Rest i

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    kechack 2016/12/29
  • 伊勢志摩サミットの「配偶者プログラム」はとにかく最悪

    <日でサミットなどの国際会議が開催されるたびに繰り返される、首脳配偶者を「豪華に」おもてなす勘違いプログラム。特に今回の伊勢志摩サミットでは参加者も少なく、内容も最悪だった>(写真は伊勢志摩サミットのプログラム) 2008年の洞爺湖サミットの際に福田貴代子首相夫人(当時)が主宰した「配偶者プログラム」で、十二単の着付鑑賞や豪華な茶会という内容が悪評を買ったのに続いて、2010年のAPECでも菅伸子首相夫人(当時)による「坐禅体験」とか「ハイテク丹後ちりめんファッション」など、「社会性の欠如」した企画が続いたことについては、このコラムで厳しく批判してきた通りです。 伊勢志摩サミットでは安倍昭恵夫人が何らかの改革してくれるのではと期待しました。しかしサミット参加首脳9人のところ、配偶者プログラムへの参加者は主宰の安倍夫人を含めて4人だけという結果に終わりました。安倍昭恵氏の他には、EUの事実

    伊勢志摩サミットの「配偶者プログラム」はとにかく最悪
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    kechack 2016/06/10
    「配偶者外交」あるいは首脳外交に付随した文化交流というのは、現在では「社会貢献」というポリシーで行うのが国際常識になっています。 それにも関わらず「真珠とグルメ」とは一体どういうことでしょうか?
  • 「デジタルデフレ」こそ、世界経済が直面するリスク

    <G7で世界経済のリスクを強調した安倍首相。日経済がマイナス圧力にされされていることは間違いないが、その要因はテクノロジーの進化などによって産業が縮小するグローバルなデフレだ> 安倍内閣は、2017年4月に予定されていた消費税の増税を延期すると発表しました。一部に反対論もあるようですが、昨年4月に実施された消費税率引き上げ(5%から8%へ)の後の状況を勘案すると妥当という考え方もあるでしょう。 この昨年4月の前年2013年を振り返ると、2012年12月末に第2次安倍政権が発足すると共に、いわゆるアベノミクスが開始され、円安と株高へと振れた年でした。この2013年の第1四半期GDPの伸び率は4.4%(実質)を記録しています。その勢いがあっても、昨年4月の税率アップの反動は壊滅的だったのです。 今回仮に2017年4月に増税するとして、その一年前の第1四半期GDP伸び率は「予想より良かった」と

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    kechack 2016/06/02
    スマホの普及により、電話、PC、FAX、書籍、雑誌、音響機器、カメラ、郵便が衰退した。自動運転、シェアリングによって、サービス業の運輸業と製造業の自動車産業の双方が同時に縮小に向かう可能性がある
  • 東京五輪の「おもてなし」、現行の公共交通では大混乱になる

    スマホを使った公共交通の課金システムには、実現までにいくつかの課題がある samxmeg-iStock. 今年は「うるう年」で「アメリカ大統領選挙の年」ですが、同時に「夏季五輪の年」でもあり、8月にはリオ五輪が開催されます。ということは、2020年の東京五輪まで残り4年しかありません。競技施設などの建設工事も気になりますが、今回は五輪開催の前後に滞在人数が激増する首都圏での訪日外国人に対して、公共交通機関がどのような利便性を提供したら良いか考えてみたいと思います。 まず、現在の対応はどうなっているかというと、JRを使って日国内を旅行する外国人には事前に「JRパス」という乗り放題切符を買ってもらうことになっています。約3万円で1週間JR全線が乗り放題になるので、長距離移動をする人には「お得感」はあると思います。またJR東日管内だけの乗り放題切符もあります。その他については、外国人旅行者に

    東京五輪の「おもてなし」、現行の公共交通では大混乱になる
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    kechack 2016/02/26
    外国人に対してはスマホに電子マネーのアプリをダウンロードさせる対応が考えられるが、海外で売られているスマホは「NFC(近距離無線通信)」が主流で、首都圏の改札のスピードには対応できない