東日本大震災の記録を後世に残そうと、写真や動画、サイトなどを収集保存してインターネット上で公開する「デジタルアーカイブ」の取り組みが今年、本格化した。通信可能なデジタル機器が普及し、誰でも手軽に記録できるようになったことを背景に、Google、ヤフーといったネット企業や研究機関などによって多様なプロジェクトが立ち上がっている。その反面、ネット上での公開や2次利用の手続きが煩雑な著作権問題など、デジタルアーカイブの抱える課題は少なくない。どうしたら東日本大震災の記録を利活用し、未来へ伝えていくことができるのか。試行錯誤が始まっている。 震災直後、ネット企業の動きは迅速だった。既存のサービスを活用して、デジタルアーカイブに取り組んだのは、Googleだ。「発生から1週間後に復興を見据えた中長期的なプロジェクトの議論を始めていました。その中で、震災前の景色やコミュニティのお祭りなど思い出の映像を
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