12月25日、これまでは強い販売力を武器に「万人受け」するクルマを中心に展開してきたトヨタだが、豊田社長の下でデザイン改革を進めている。写真は新型クラウンの隣に立つ豊田社長(2012年 ロイター/Yuriko Nakao) [東京 25日 ロイター] 「デザインをかっこよく変えてほしい」。2年前、トヨタ自動車<7203.T>のデザイン本部長に抜擢された福市得雄常務役員(61歳)は、豊田章男社長からの注文に意見した。「かっこいいだけでは駄目です。トヨタのクルマに一番欠けているのは個性じゃないですか」 関東自動車工業の執行役員を務めていた福市常務を本社に呼び戻したのは豊田社長本人。当時は子会社への転出は片道切符が通例で、本社に復帰するのは異例だったが、日本のミニバンブームの火付け役となった初代「エスティマ」の外装デザインを手がけ、トヨタ欧州デザイン拠点のトップも務めた福市常務に、豊田社長はデザ