日産自動車と三菱重工業など三菱グループが、三菱自動車の株式の51%以上を10年間保有することで合意したことが10日、分かった。燃費不正問題で経営が悪化した三菱自動車を長期的に支援するのが狙いだ。 日産は2373億円を出資し10月にも三菱自動車の34%の株式を取得、筆頭株主となる計画だ。日産と三菱自動車の大株主である三菱重工や三菱商事、三菱東京UFJ銀行などが2日付で株主間契約を結び、9日付で金融庁に報告した。株の保有比率に応じて、取締役候補を指名できると明記した。 燃費不正問題を受けて三菱自動車は5月、日産と資本業務提携で基本合意し、日産の傘下で再建を目指す方針を決めた。当初、三菱自動車の株式を3年間売却しないとしていたが10年に延長し、売却する場合は、互いに先に株式を購入する権利を持つとしている。