レンタル期間終了による既定路線ではない。浦和との契約をまだ1年残し、本人次第で他の多くの違う道も選べることができた状況下での、「帰還」である。 ただ矢島自身、最後まで心が揺れたことは吐露している。 「正直、すごく悩んだ」 岡山で成長していく姿を観察していたのは、親元の浦和だけではない。J2をつぶさにチェックしていたガンバ大阪からも高く評価され、今オフには正式な獲得オファーも届いていた。ここ2シーズンの矢島の働きぶりを見れば、驚くことではない。 岡山では2016年から10番を託され、クラブ史上初となるJ1昇格プレー決勝進出に貢献し、悲願まであと一歩に迫った。 年代別代表のプレーも十分にインパクトを与えた。 リオデジャネイロ五輪ではアジア予選からチャンスメーカーとなり、宿敵の韓国戦では1ゴール1アシストと主役の働き。「メンタル面で成長できた」と満足げに予選を振り返り、本大会でも全3試合に出場し