1976年の異種格闘技戦 モハメド・アリ氏(1975年撮影)【時事通信社】 プロボクシングの元世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリ氏が2016年6月3日、死去した。74歳だった。 20世紀を代表するカリスマ的英雄だったアリ氏。日本では1976年6月26日に東京・日本武道館でプロレスラーのアントニオ猪木と対戦した異種格闘技戦が今なお語り継がれている。 アリ氏が東洋人との対戦を希望していると聞いた猪木氏が、アリ氏に挑戦状を送り、「世紀の一戦」は実現した。世界中の耳目を集め、東京・日本武道館で行われた試合は、マットに横たわり、アリ氏の足をキックで狙う猪木氏と、パンチを繰り出せないアリ氏がともに攻めあぐみ、15ラウンドの末、判定で引き分けに終わった。 当時は試合内容を酷評する声も多かったが、現在の総合格闘技の基礎になったとして再評価されている。また、この一戦をきっかけに二人は交流を深め、98年