Visaの10年越しの変心、スマホ決済事業者に広がる憤怒と安堵 クレジットカード決済のIC化対応促進で「PIN」に加えて「サイン」も許容へ 決済の世界で、巨人の一挙手一投足に新興勢力たちが翻弄されている。その巨人とは国際的クレジットカードブランドの「Visa」。そして方針転換に右往左往を余儀なくされているのが、スマートフォン(スマホ)やタブレットのイヤホンジャックに差し込む小型リーダー端末と専用アプリを組み合わせてクレジットカード決済を可能にするスマホ決済サービス提供事業者だ。喜色満面な米スクエア、裏切られた感の強い楽天。その明暗を分けたのは、Visaが2015年5月7日に発した“ある通達”だった。 ICカード対応で岐路に立つスマホ決済事業者 Visaが加盟店やクレジットカード発行会社に出した通達はこうだった。 「『2005年1月1日以降に設置されたチップ・データ読取デバイスは、PINを受