3月16日、日銀は15日に白川総裁の任期中最後の講演となった2月28日の日本経団連での講演内容を公表した。都内で2月撮影(2013年 ロイター/Yuya Shino) [東京 16日 ロイター] 日銀は15日、白川方明総裁の任期中最後の講演となった2月28日の日本経団連での講演内容を公表した。白川総裁は、円安局面でも潜在成長率は高まらず多くの国民は単なる物価上昇を望んでいないと指摘し、緩やかなインフレを意図的に起こそうとするリフレ派の主張を改めてけん制した。 白川総裁は「実質GDP(国内総生産)の水準を持続可能なかたちで高めることがマクロ経済政策の重要な目標」と指摘。「景気が改善し需給がひっ迫することによって物価は上昇し、その逆ではない」「多くの国民は単に物価だけが上がることを望んでいる訳ではない」とし、拙速な金融緩和による物価上昇による実質所得の低下などの副作用を懸念した。 過去15年