三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士氏が「量的緩和の効果については実証分析がすでに行なわれております」と言っている。 それを紹介してくれた人がいたので、片岡氏が量的緩和の効果を確認していると紹介している本多・黒木・立花(2010)と、原田・増島(2008)をざっと眺めてみた。しかし、効果があったと言えるのか疑わしい。 1. 先行研究では効果有り無し両方ある 本多・黒木・立花(2010)によると、Kimura et al.(2002)とFujiwara(2006)では量的緩和に効果が無かったと分析されているそうだ。この辺りは選択するパラメーターや計量手法によって、効果が計測できたり、できなかったりするのでやむを得ない。原田・増島(2008)によると、原田・権(2005)では、マネタリーベースが生産や物価に影響を与えているそうだ。 2. マネーサプライへの影響 ─ 不明 マネタリーベ
![何だか怪しい量的緩和の計量分析](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5f873cbb37449c23b650307877f3ae83018a4455/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2F1.bp.blogspot.com%2F-3SvNzr69Wls%2FTjX_RTKsSVI%2FAAAAAAAAEOc%2FovpzPTiSJ1M%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2FCoins.jpg)