孫崎享氏については、名前はさすがに知っていたが、著書もふくめてその文章を読んだことはこれまでたぶん一度もなかったと思う。ただ最近出版された「戦後史の正体」という本が話題を呼び、よく売れていること、その一部(100ページ分)がネットで読めるということを知り、それを読んでみた。 http://www.sogensha.co.jp/pdf/preview_sengoshi_ust.pdf これは他の人の感想にもあったのだが、この本の文章は最初のページから何か一種異様な心持ちにさせられるもので、この印象は100ページを読み終わるまで変わらなかった。孫崎氏によると、そもそもこの本を書いたきっかけは、出版社から「日米関係を高校生でも読めるように書いてみませんか。とくに冷戦後の日米関係を書いてほしいのです」と「相談され」たことだったそうだ。「「高校生でも読める本」という言葉は魅力的です」とは著者の弁だが