セブン&アイ・ホールディングスは高付加価値PBを強化する。コンビニ店頭で試食販売をするなど、来店客への浸透に注力。店員の数やスペースが限られる中、「高品質」を訴求している。 「ただいま店内にて、試食販売を行っております。お1ついかがですか」 2月1日、金曜日の夕方。東京・麹町の「セブンイレブン」店内に、アルバイト店員の声が響く。小分けにしたハンバーグをいくつも載せたトレーを手に持ち、店内を回る客に次々と声をかけて試食を促す。 勧められた客らはほぼ一様に、コンビニエンスストアの店内で声をかけられたことに驚いた表情を浮かべる。手を振って遠慮する客の方が、トレーに手を伸ばす客よりも幾分多い。 この日、試食トレーに載っていたのは、セブン&アイ・ホールディングスの高価格帯PB(プライベートブランド=自主企画)「セブンゴールド」の「金のハンバーグステーキ」だ。価格は170g入りで258円。通常価格帯の