前回から読む VPMの基本は、生産性を必ず数値で捉え、見える化することだ。「現状を正確に数値化することができなければ、目標への誘導と制御はできない」という現代科学の基本原理を改善活動に適用したものと言える。製造業やサービス業の現場では、実にさまざまな生産性の指標が使われているが、ここからはVPMで用いる生産性の定義について解説していきたい。 通常、製造部門の生産性は次式で表される。 いわゆる人時生産性といわれている概念である。全工数には、直接作業と間接作業の全てが含まれている。しかし、この生産性の定義をそのまま用いても、大ざっぱすぎて生産性がどのような要因で変動したのか分かりにくいし、分析もしにくい。筆者の経験でも、改善活動が形骸化している企業では、改善の指標として生産性を表示するのみで変動要因までは分析できていないことが多い。 VPMでは生産性を、 と定義する。 これだけで、改善活動に取
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