消費税率引き上げの必要性を唱えてきた自民党のベテラン議員が、引き上げを先送りして衆院選に臨もうとする安倍首相に従う構えを強めている。 与党内では「先送りしたら『安倍降ろし』の政局が起きる」との見方もあったが、首相にとっては杞憂(きゆう)に終わりそうだ。 自民党町村派の町村信孝会長は13日の派閥総会で、「私は予定通り引き上げるべきだという一貫して変わらない意見だ。しかし、党税調(税制調査会)も、首相に一任することで合意している」と語った。税調顧問でもある町村氏は、増税論者の急先鋒(せんぽう)だが、同派幹部は「我が派は首相の出身派閥だ。首相に異を唱えることはあり得ない」と解説している。 額賀福志郎元財務相は13日の額賀派総会で、「プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化という国際公約もある。国債の信認にもつながる。首相には賢明な判断をしてもらいたい」と述べ、増税先送りをけん制する一方、「